皆さんはボルダリングの大会を、動画やテレビなどで見たことはありますか?
動画やテレビなどで見たことある人は、決勝戦の前に選手たちが登る前にオブザベーション(登る前にコースを確認して登り方を考えること)をしているところを見たことがあると思います。
そのオブザベーション中に、監督などと相談ってしてもいいのかなという質問が来ました!
野球では監督の指示に従うことが多かったり、サッカーでは指示は出すけど自己判断の部分が大きかったりと、監督と相談したり指示が出たりするかどうかスポーツによってさまざまですよね。
ボルダリングでは監督について、一体どうなっているのでしょうか。
この記事では、ボルダリングの大会で登る前に行われるオブザベーションと監督の指示に関するルールについてご紹介します。
ぜひ大会を見るときなど参考になさってくださいね。
そもそも監督は大会の時にどこにいる?
まずはここがわからないと、実際に選手が相談できるかどうかわからないですよね!
実を言うとそもそもボルダリングの大会中は、参加選手の監督やコーチがどこにいるか僕も知りません。
なぜなら、監督やコーチなどの関係者が座る特定の場所や待機場所が存在しないからです。
もし監督やコーチがいたとしても、一般の観客に紛れているから見つかりません。
そんな状況で、監督やコーチとオブザベーションの時に相談できるのか?と思いますよね。
それについては次の章でお話しします。
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オブザベーションは監督と相談できるの?
では、今回の本題であるオブザベーションって監督と相談していいの?について答えていきます。
登る前のオブザベーションも含めて、競技中は監督やコーチと相談してはいけません。その代わりオブザベーション中は、選手同士で相談するのはOKです。
どういうこと?と思いますよね。
これには大きく分けて3つの理由があります。その3つの理由について今から説明していこうと思います。
連絡が取れない
実際の大会では、競技中に選手が外部と連絡を取ることができないようにしています。
理由はほかの選手の登り方がほかの選手にバレないようにするためです。もし、ほかの選手の登りがわかってしまったら、最初に登る選手が一番不利で、最後に登る選手が一番有利になってしまいます。
そのため、登っている選手以外はアイソレーションルームという部屋に隔離されます。
ここまでやっているのに外部から情報が選手に漏れてしまえば、隔離している意味もなくなりますし、フェアな競技が行えなくなってしまいます。
これらの理由から、オブザベーション中に観客席にいると思われる監督やコーチとは連絡を取ることができません。
自分で考えるのも競技の一つ
オブザベーションは公式大会の決勝戦では1つの課題につき、2分ずつ制限時間が設けられていて、全選手一斉に行います。
ほかのスポーツで同じ状況を例えるなら、サッカーの試合で相手チームへの対策を出場する両チームの選手全員のみで、一斉に同じ場所で時間制限を設けて行わせている状況です。
先ほどのサッカーの例のように、ほかのスポーツでは事前に行うことをなぜボルダリングでは試合直前にわざわざ時間を設けて行うのだろう?と思いますよね。
でもこれには、ボルダリングの特徴がかかわっているのです!
それは、大会で使われているルートが直前まで存在しないことと、ボルダリングの歴史がかかわってきます。
ボルダリングの大会の課題(ルート)はその大会のために作られたもので、以前使った課題は出すことができません。ですから、事前に予習することは不可能なのです!
また、ボルダリングはもともと山で行うクライミングが元となっています。山で実際に登るときは、自分でルートを探さなくてはなりません。
その流れをくんでいるので、ボルダリングを登るときも課題に対してどうやって登るのか自分で考える必要があります。
それに、自分で考えるという要素が入ることで、ゲーム的な要素も増えることになります。これもボルダリングの醍醐味の一つです。
自分の登りは他人には見られないからみんなで一緒に考える
先ほどあったように、実際に登るときはアイソレーションルームにほかの選手は隔離されるので、自分自身の登りはほかの選手にみられることがありません。
それにオブザベーションは全選手一斉に行うので、課題についてその場で話せるのはほかの選手しかいません。
このような条件の中、限られた時間でオブザベーションを行うので、選手はほかの選手と一緒に話しながら行います。
しかもこのときは緊張した空気もなく、フレンドリーな感じで自然に話しています。
ライバルと一緒に自分の作戦を考えるスポーツって、ほかにはあまりありませんよね。
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まとめ
いかがだったでしょうか!
監督やコーチから、オブザベーションの時にアドバイスをもらうことはできないということがわかりましたでしょうか。
公平な競技のため、自分の考える力を鍛えることも重要なのです!
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