オリンピックの正式種目として注目されているボルダリングは、個人でも行えます。
垂直の壁をスイスイと登っていく様は、まるで忍者のようですね。自分の体だけを頼りに上へ登っていくシンプルな内容ですが、その達成感は大きなものです。
ボルダリングは、スポーツクライミングと呼ばれており、プロとして活躍している選手も多くいます。
趣味でボルダリングをやっていて、プロ選手になりたいと考えている方は、この記事を読んで具体的な方法をチェックしてみましょう。
日本を代表する選手になろう
近所のジムのボルダリングで、けっこう難易度が高い壁を登れて、「あれ?ひょっとしてプロになれるんじゃ?」と考えることはよくありますよね。では、具体的にどれぐらいのレベルならプロとして認められるのでしょうか?
答えは、日本を代表する選手として注目されていること。オリンピック出場ともなれば、まさに日の丸を背負って他国の選手とクライミングで競い合うのです。
スポーツには、その競技をしている選手が登録している団体があります。
クライミングの分野では、JMAという日本山岳・スポーツクライミング協会ですよ。
「スポーツクライミングは分かるけど、なんで山岳?」と思いがち。実は、スポーツクライミングは山岳の壁面に張り付いて行うものから安全な競技になった歴史があって、登山の関係者が多いのです。
ともあれ、JMAに選手登録を行い、プロとして活躍することが具体的な手順になります。どれだけ活躍しても、JMAへの選手登録がないと実績にはならないので、要注意!
ジュニアの時期から大会に出場して実績作り
よし、さっそくJMAに選手登録をしよう!そう考えた方は、すでにスポーツクライミングで活躍中のプロについても知っておくことをおすすめします。
オリンピック出場の選手ともなれば、ジュニア部門の大会にも出ています。子どもの時からボルダリングをしているとは、本当にすごい話ですね。別に大人になってから始めてもOKではあるものの、小さい頃からガンガン登っていた強者と比べたら、やっぱりキャリアで大きな差が…。
ボルダリングでは身体能力がストレートに影響するので、練習量の差によってなかなか追いつけないのも事実です。
でも、難しいルートを登りきった時や、自己タイムの更新ができた時の充実感は格別です。自分が出場できる大会にエントリーして、まずは競技の雰囲気や流れを体験してみましょう。
何事も、とにかく行動してみることが大切です。
世界大会で上位入賞することが大切
オリンピックの代表選手に求められるのは、上位に入ってメダルを勝ち取ること。だから、過去に世界大会で上位入賞しているのが、ほぼ必須ですね。
実際にオリンピック出場の候補となっている選手は、どれも過去に世界大会で優勝か2位の座を獲得しています。それも、1回だけではなく、毎年のように世界選手権で活躍しているのだから驚き!
壁の出っ張りにしっかり掴まるプロのクライミングでは、指先のグリップ力についても尋常じゃありません。同じ人間とは思えないほどの肉体で、筋肉の付き方を見ていると、まるで鳥のように飛んでいけそうな力強さです。
スポンサーがついている場合は現地までの旅費や大会へのエントリー代を負担してくれますが、個人の参加は全て自費になります。
仮に世界大会にエントリーできたとしても、ボルダリングを目的とした長期の海外旅行という、けっこうハードな日程ですよ。
プロは1日5時間ぐらいのトレーニング
スポーツクライミングのプロは、1日5時間ぐらいのトレーニングを行っています。ほとんど仕事のような長時間、というか、プロにとってはそれが仕事でしたね。
趣味のボルダリングではマイペースに進められますが、プロには、
- 他のプロに勝つこと
- オリンピックでのメダル獲得
この2つが要求されます。
もちろん、プロとして万全の状態にするために、
- 体の調子を整えてくれるトレーナー
- 指導をしてくれるコーチ
という、サポートのスタッフを雇っていますよ。
現地までの移動と調整だけで1日が潰れることもよくあって、芸能人のような忙しさ。疲れを回復させるためのトレーニングといった、個人では聞きなれないメニューまであるのがプロの世界です。
ここまでスポーツクライミング漬けになっていれば、さぞや稼げるのだろうと思いますよね?
ですが、世界大会で5位ぐらいに入っても賞金5万円前後、優勝でも50~100万円程度。残念ながら、テニスやサッカーのような、高収入を期待できるスポーツではありません。
オリンピック出場として国からの支援が出る、企業とスポンサー契約をするなどの、別の収入を確保しないと厳しいのが現状です。
まとめ
けっこう厳しいスポーツクライミングのプロの世界ですが、選手登録は簡単にできます。
身近な大会にエントリーしてみると、プロに近づくチャンスを得られるので、頑張ってみてはいかがでしょうか。
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