競技クライミングの人気が高くなっていますよね?
登山やハイキングから始めてクラミングを楽しんでいると、まだまだ競技には馴染みがないのではないでしょうか?
そうですよね。
私も登山から始めてアウトドアでクラミングを楽しむようになったので、競技クラミングの楽しさや選手について今一つなじみがありません。
世界的な山岳クライマーは本などで読むのですが、競技にも出場できるのか気になりませんか?
でも、山岳登山とクライミング競技の両方に名前が出てくるクライマーは、聞いたことがありません。
この記事では、世界的山岳クライマーにはどんな人がいるのか、競技に参加しないのはなぜか、について考えてみました。ぜひ参考になさってください。
登山で速く登る世界的なクライマー
登山で速く登る世界的なクライマーと聞いて、どんな方を思い浮かべますか。
色々なカテゴリーが思い浮かびますよね。ぱっと思いつくことを挙げてみました。
エベレスト最短記録
山岳登山で一番有名なのは、「エベレスト」ですよね。間違いなく世界一高い山です。その標高8848m。
スペインのキリアン・ジョルネ氏は、1987年生まれの32歳。
こどもの頃からヨーロッパアルプスの山中で遊んでいたようです。
▼キリアン・ジョルネ
出典:Red Bull
山岳スキーやトレイルランニングなどの競技で優秀な成績を収めました。アルピニストとしても優秀で、次々と最速登頂記録を更新しています。
- 2012年 モンブラン(アルプス山脈、4,810 m)
- 2013年 マッターホルン(アルプス山脈、4,478m)
- 2014年 デナリ(アラスカ山脈、6,194m)
- 2014年 アコンカグア(アンデス山脈、6,962m)
2017年 チョ・オユー(ヒマラヤ山脈、8,188m)
そして、ついには2017年5月にエベレストをベースキャンプ(標高6400m)から単独で、固定ロープや酸素ボンベを使用せず、なんと28時間30分で往復してしまいました。
しかも、その5日前にもエベレスト山頂に立っているので、1週間に2回エベレストに登頂しています。
エルキャピタン「ノーズ(the NOSE)」最短記録
山岳でないかもしれませんが、最速ときいてよくそのスピードが更新される人気ロッククライミングルートがあります。
アメリカのヨセミテ国立公園、900m超えの岩壁エルキャピタンに引かれた「the NOSE(ノーズ)」というルートです。
「the NOSE」は、トップクライマーの間では24時間以内登れれば偉業とされているルートです。
2018年6月にアレックス・オノルド氏&トミー・コールドウェル氏がお互いをロープで締結し、このルートを1時間58分7秒という驚愕のタイムで完登しています。
アレックス氏といえば、先日公開した映画「フリーソロ」で「フリーライド」をフローソロ完登しています。エルキャピタンのプロですね!
▼アレックス・オノルド
出典:Red Bull
▼トミー・コールドウェル
出典:patagonia
山岳トレールランニング
エベレスト登頂の最速記録をもつキリアン氏もトレールラニングの素晴らしい選手ですね。舗装をされていない不整地、つまりは山の中を走ることです。
通常は歩いて登る山道を走って通過します。日本でも人気のあるスポーツとなっており、レースでは、ハセツネレースが有名です。
人気があり、なかなか参加できないレースです。
ウーリーステック(Ueli Steck)
私が「登山で速く登る世界的なクライマー」と聞いて一番に思い浮かべました。スイス人の登山家、トレールナンナーです。
卓越した登山技術とスピードから、「スイスマシーン」と呼ばれていました。
▼ウーリーステック
出典:Wikipedia
アルプス三大北壁のソロ最速登頂記録を2008年、2009年に樹立しています。
- 2008年 アイガー北壁ソロ 最速登頂記録(2時間47分33秒)
- 2008年 グランドジョラス北壁ソロ 最速登頂記録(2時間21分)
- 2009年 マッターホルン北壁ソロ 最速登頂記録(1時間56分)
その後もスピードを更新し、ヒマラヤの山々へ挑戦していました。
残念ながら、2017年4月にエベレストで高所順応中に亡くなり、非常にショックを受けました。
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山岳クライマーと競技クライマー
さて、登山で速く登るクライマーやカテゴリーを見てきました。
このようなクライマーが、オリンピックなど競技クライミングに出場できるのでしょうか。
難しい質問なのですが、結論は、「できるかもしれないけれどできないと思う」です。
例えば、マラソンランナーが短距離走に出場できるか?という質問に似ているのではないでしょうか。
山を総合的に長距離、スピードをもって登る技術は、一手一手の難関ムーブの完成を競う技術とは、異なるカテゴリーの技術です。
山を登る人は基本的にアウトドアが好きで、自然の中に自分を置くことに幸せを見出す方が多いです。
トレイルランニング競技などで人と競っていても、最後は山と自分との関係性にゴールを求め極める傾向にあるのではないでしょうか。
もちろんボルダリングやクライミングが得意で競技に出場できるような登山家も、出ているかもしれません。
しかし、クライミング競技は、競技として卓越した技術や身体能力が求められます。
常に人と競い合うので競技として訓練していく必要があり、とてもハードですよね。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
なかなか相入れない山岳クライマーと競技クライマーですが、それぞれ面白さがあります。
オリンピックに向けて、競技クラミングも楽しんでみてはいかがでしょうか。
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