スポーツを見ていて、なにをすれば加点でなにをすれば減点になるのか知っているかいないかで、観戦するときの面白さって変わりますよね。
でも、スポーツクライミングはほかに似たスポーツがないので、わかりにくいですよね。
この記事では、そんなスポーツクライミングの得点についてわからないあなたに、スポーツクライミングについてご紹介します。
ぜひ参考になさってくださいね。
そもそもスポーツクライミングは得点で勝敗が決まるの?
今回、この記事を書くにあたって、まずはこの疑問を解決するところから始めましょう!
実はスポーツクライミングは基本、ほかのスポーツのようなわかりやすい得点が存在しないって知っていましたか?
じゃあ、どうやって勝敗や順位を決めているの?と思ったあなた!
ご安心ください。次の章で種目ごとにご紹介しますね。ついでに専門用語についても触れていこうと思います。
合わせて読みたい

種目別!順位と勝敗の決まり方
ボルダリング
ボルダリングでは順位を決めるときには完登ボルダー数、ゾーン獲得数、完登するのにかかったアテンプト数、ゾーン獲得にかかったアテンプト数で決めていき、すべてで決まらないときはカウントバックで決めます。
専門用語がよくわからない…と思ったあなた!
ご安心ください。今からわかりやすく説明していきますよ。
まずは完登ボルダー数についてです。
完登はルートを登ること、ボルダーはボルダリングのルートのことです。つまり完登ボルダー数とは「登り切ったルートの数」ということです。
さあ、つづいてはゾーン獲得数についてです。
ゾーンとはボルダー内に存在する特定のホールド(カラフルな石のこと)のことです。ボルダーの途中に必ずあり、最初や最後に来ることはありません。
要するに、何回ボルダーのゾーンまで到達することができたかということです。
ちなみに完登ボルダー数よりも多いことはありますが、少ないことはありません。
次は、アテンプトについてです。
アテンプト=回数だと思ってください。アテンプト数は今までの二つと違って、少ない方が上の順位になります。
最後にカウントバックについてです。
カウントバックはすべての項目で同じ選手が出たとき、準決勝や予選の順位で順位を決めるというものです。
以上のことを踏まえて例を見ていきましょう!
完登ボルダー数1、ゾーン獲得数3、アテンプト2、ゾーン獲得にかかったアテンプト4
完登ボルダー数2、ゾーン獲得数4、アテンプト6、ゾーン獲得にかかったアテンプト5
完登ボルダー数1、ゾーン獲得数3、アテンプト3、ゾーン獲得にかかったアテンプト3
の三人の選手がいたとします。
この場合は2番目の選手が1位、1番目の選手が2位、3番目の選手が3位となります。
理由を見てみましょう!
1位の選手は完登ボルダー数が1番多く、2位の選手は3位の選手と比べてアテンプト数が1少ないからです。
ボルダリングでは基本反則はありません。
というよりも反則はあるにはあるのですが、できないような大会の仕組みになっているので、実際に反則による失格になったという話は聞いたことがありません。
しいて言うなら、ゴールを両手でつかまないとゴールしたことにならないことくらいですね。
リードクライミング
リードクライミングでは、獲得高度で順位を決めます。
獲得高度とは選手がルートの中でどの高さまで登れたのかを、表現するときに使う用語です。つまり、登れた高さで順位が決まるということです。
ボルダリングに比べて簡単だ!と思ったあなた。
実は、リードクライミングはクライミング競技のなかで反則になる事項が一番多いんです。
リードクライミングでは、ハーネスにつながったロープを確保支点と呼ばれるロープをひっかけるのを飛ばしたり、制限時間(6分)以内に登れなかったり、ルートを登っている途中で落ちてしまった場合、その時点で競技終了となります。
順位をつけるときは、競技終了した時点の高さが獲得高度になります。
ちなみにリードクライミングでも、カウントバックが使われます。
スピードクライミング
スピードクライミングはタイムトライアル形式なので、加点や減点という概念がありません。早く登った方が勝ちになります。
目立った反則もフライングスタートくらいしかありません。
スピードクライミングでもカウントバックは使われますが、ほかの二つに比べて使われる頻度は低いです。
複合競技
複合競技は今までの3つと違い順位に基づくポイント制ですが、そのポイントのつけ方や順位の決め方が特殊です。早速説明していきましょう!
複合競技ではまず、ボルダリング、リードクライミング、スピードクライミングすべてを行います。そしてそれぞれでの順位を全てかけます。
そして、その計算した結果がポイントになります。そのポイントが少ない方が上の順位になります。
え?なんで?と思ったあなた!
よく考えてみてください。このポイントの出し方は、順位が高いほど低くなるようにしてあるんです。
もしポイントが高い方が上の順位になったら、どの選手も最下位になろうと手抜きのプレーしかしなくなってしまいますよね。
歩数の制限ってあるの?特定の石をつかむと順位が下がるの?
スポーツクライミングにおいて、登り方に関する制限はありません。
なので、ルートの範囲内ならば、歩数が多くてもどの石をつかんでも大丈夫です。そこを考えることにスポーツクライミングの奥深さがあるのです!
ただし!ルート以外の石は使ったらだめですけどね。
合わせて読みたい

まとめ
いかがだったでしょうか!
スポーツクライミングは加点・減点方式ではない!ということと、登り方は自由だから歩数の制限やルート内に使ってはいけない石はない!ということです。
疑問を解決したことで、ますますスポーツクライミング観戦が面白くなりますね。
コメント