風薫る五月、という名前に相応しく爽やかな季節になってきましたね。
新緑が目に眩しくて、なんだか心がわきたつようです。
日々すくすく成長する木々のように、ボルダリングの腕もぐんぐん上手くなっていきたいところですが、なんだか壁にぶちあたって伸び悩む時期ってありますよね。
人と比較しても仕方がないとは言え、同じ頃に始めた人がどんどん上手になっているところをみていると、
「ボルダリングには何か特別な能力が必要なのかな…。」
なんて考えたくもなりますよね。
では、ボルダリングには実際どんな能力が必要になるのでしょうか?
その能力が分かれば、ボルダリングが今よりもっと上手になれるかもしれません。
この記事では、ボルダリングが上手になるために必要な能力をご説明し、めきめき上達してしまうコツをあなたに伝授いたします。
ボルダリングに一番必要な能力は「保持力」だった
そもそも「保持力」って聞いたことありますか?
ボルダリング以外のスポーツではあまり馴染みがない言葉かもしれません。
「保持力」とはホールドをしっかり持ち、出来るだけ長く確保する力のことです。
イメージとしては、ホールドから指を離すことなくキープして、身体を動かしながら次の一手を出すことです。
保持力を鍛えれば、次の一手への動作がスムーズになります。
ボルダリングで落下するのは、ついホールドから手を離してしまうからですもんね。
ホールドは「握る」という動作というよりも「つかむ」という動作です。
ということは、主に握力というより指の力がキーになってくるので、指の強さを鍛えることが上達するコツと言えるでしょう。
綺麗な体制で軽々登っているように見える人は、もしかしたらこの保持力を鍛えられているのかもしれません。
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ボルダリングの上達に欠かせない「保持力」を鍛えるコツ
ジムに頻繁に行ける環境であれば、簡単なのは様々な形のホールドにぶらさがってみることです。100~120度ぐらいの傾斜の壁がおすすめです。
目標タイムを5秒と決めて、徐々に増やして行くことが効果的です。
指以外にも広背筋という背中のひきつける筋力にも効果があり、一石二鳥です。
自宅で気軽に行える指の保持力を鍛える方法もあります。
砂や水を入れたペットボトルを全ての指2本の間で挟むようにして持ってみましょう。
親指と人差し指は比較的簡単ですが、薬指と小指などははさんでいるだけでも負荷がかかりいい筋トレになります。
特に小指は普段意識して動かさない分、鍛えられればかなりの戦力になります。
他の指を動かさないようにして、小指だけ動かす練習をしてみると良いでしょう。
この動画では瓦ですけれど、重ねた新聞紙などに紐をつけて怪我をしないようにゆっくりと動かすなど、マネをしてみても良いかと思います。
▼「ボルダリング用筋トレ」
実戦で鍛える「保持力」増強のコツ
何と言っても保持力は実際にボルダリングをすることで一番鍛えられます。
まずは、ホールドの持ち方を改めましょう。
指を鍛えると言っても、指先中心に力を入れてホールドを持ち、身体の重さを支えるのでは握力が消耗し過ぎて疲労の原因にもなります。
ホールドの特徴に合わせて、指を立てず指の腹を意識して使ってみたり、手全体でホールドを包み込んでみたり、持ち方を変えることを試してみてください。
そして、登るときはホールドを持ち替えないようにしてみましょう。
両手を使わず片手だけで動くのは骨が折れます。
その分達成感と効果も抜群!是非試してみてください。
下半身の筋肉を使わず手の力だけで登れるようになってきたら、上級者の域にさしかかってきた証拠です。
この頃には指だけではなく腕や広背筋などがまんべんなく鍛えられていることでしょう。
▼「接触筋力「保持力強化」の強化!!
「保持力」以外のボルダリングに必要な能力
実はボルダリングって「筋肉増強」だけでは上達が難しいスポーツだってご存知でしたか?
どんなスポーツでも上達には、
- フィジカル(筋力など身体能力)
- テクニック(技術)
- インテリジェンス(頭脳、戦略)
の3要素が必要になります。
この割合はスポーツによって変わり、例えば短距離走などはフィジカルメインです。
そして、ボルダリングの場合は、この3種のバランスの割合が均等に求められると言われています。
ボルダリングは「オブザベーション」と言って、登る前に自分でルートを確認し、ホールドの場所を確認し、登り方も戦略として考える作業が必要になります。
どの種類のホールドをどうつかめば良いのか、どんなテクニックだとあのルートはスムーズに登れるのかなど考えることは沢山あります。
「インテリジェンス」の視点もおろそかにせず、日々研究を重ねていきましょう。
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まとめ
ボルダリングの上達に必要な能力は、保持力でしたりスポーツに必要な能力3要素を均等に鍛えることですが、それより大事なことは「決して諦めない」ことです。
身体を鍛えているうちは筋肉痛も起こるでしょうし、技術が追いつかず空回りしたり、知識が足りなくてどうしたら良いのかわからなくなったりするものです。
しかし、そこを乗り越えた先にあるものは、間違いなく今の自分より上達した自分がいます。
ボルダリングが上達する一番のコツというのは、上手くなりたいともがき、上達するために努力するということかもしれませんね。
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